石川(裕)委員
 まず、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた取組についてのセーリング競技について幾つか質問をしてまいりたいと思います。
 その質問の前に、先日の9月21日に記者発表資料で、セーリングワールドカップが江の島にやってくる、という記者発表がありました。その中で2018年10月、2019年10月、そして2020年7月に江の島でワールドカップが開催されるということが発表されています。まず確認なんですけれども、これはワールドカップとプレプレ大会、プレ大会というのは別なものなのか同じものなのかを教えていただきたいと思います。
セーリング競技担当課長
 ワールドカップとオリンピックの前に行われるプレプレ大会、プレ大会は別のものでございます。

石川(裕)委員
 そうすると、このプレプレ大会が10月、プレ大会も10月、そして最後の、オリンピックの開かれる年は7月という形になるんですけれども、このプレプレ大会、プレ大会というのはこの10月の前、後、どちらなんでしょうか。
セーリング競技担当課長
 プレプレ大会とプレ大会の実施時期というのが、実はまだ決まっていないという状況でございます。

石川(裕)委員
 では、ワールドカップの7月というのは、当然オリンピックの年ですので、これはオリンピックの前に行われるということで理解でよろしいですか。
セーリング競技担当課長
 2020年の7月のワールドカップは、これはオリンピックの直前に実施されるというふうに聞いております。

石川(裕)委員
 それを踏まえて少しお聞きしたいと思うんですけれども、すみません、私もセーリングという競技に余り詳しくないものですから、まず概要というものを教えていただきたいんです。まずこのセーリングという競技は、いろいろ種類があるらしいんですけれども、その規模観というか、それがなかなか見えづらいものがありまして、競技の種目の数とか、その種目によっては、例えば、私は最初、よんひゃくななじゅう級と言ったら、470級だというふうな御指摘も頂いたんですけれども、その船によっても多少の人数は多分違うと思うんですけれども、その辺について伺ってよろしいですか。
セーリング競技担当課長
 オリンピックのセーリング競技は、種目としては10種目ございます。要するに、金メダルが10個あるということでございます。その種目によってですけれども、例えば、今、委員からお話があった470級というふうによく言われますが、470級は男女別にありまして、これは2人乗りでございます。470級については、例えば、日本の選手が入賞を果たした女子の部でございますと、これは参加艇数が20というふうに決まっておりますので、一つの船に2人乗りですから、参加者、参加の選手の数としては40人ということになります。
 あと、ほかにもいろいろ種目がありまして、変わっているところではRSX級と言われているものがあるのですけれども、これはいわゆるウィンドサーフィンでございます。これも男女別にありまして、これは当然1人乗りということになります。
 2人乗りの種目、1人乗りの種目、あと男女混合という種目もありますけれども、こういったものを全部引っくるめますと、参加する選手の数といたしましては、リオ大会、その前のロンドン大会も380人となっております。

石川(裕)委員
 いろいろ種類があって、選手が380人ぐらいの規模ということでお話をいただきましたけれども、頂いた資料の会場プランのところの運営艇、それから観客エリア、競技艇といろいろありますけれども、数値の比較が全てロンドン大会との比較になっていまして、リオに視察にも行かれている中で、これはまだリオの数字がとれていないからロンドン大会との比較なのか。それとも日本の行われる会場がロンドンの方が規模等が近いということで、あえてロンドン大会の数字なのか、この辺を伺いたいと思います。
セーリング競技担当課長
 お示ししておりますこの調整素案の資料でございますけれども、作成の時点がリオ大会の前でございます。したがいまして、ロンドン大会の数字を記載させていただいているところですが、実はリオ大会の数字というのは正確な数字がまだ入手できていないという状況でございます。ただ、どのぐらいの規模観かということで申し上げますと、ロンドン大会もリオ大会も余り変わりありませんので、数といたしましては、大体リオ大会もこの記載のとおりの、ほぼ同じ数字であったというふうに考えております。

石川(裕)委員
 一つお伺いしたいのは、この運営艇エリアのところの数字なんですけれども、最終的な合計が255艇から358艇という、100艇も差があると。これは、江の島は300艇が待機可というふうになると、それ以上の数が来てしまう可能性というのは、やはり拭い切れないんですか。
セーリング競技担当課長
 ロンドン大会の数字で幅がありますのは、その日によって置かれる船の数が違うというところもございまして、こういった幅を持たせた数値を記載させていただいております。ロンドン大会のときには確かに最大358艇ということでございまして、それに対しまして、今、江の島で、この図面で恐らく置ける最大といたしましては300艇ほどであるということで考えていると。そうすると置き切れないのではないかというようなお話ですけれども、358艇必ず置かなければいけないという決まりになっているわけではありませんので、その辺は、この競技会場の容量といいますか、そういったところと、あと運営側の中の調整の中で決まっていくというふうに考えております。

石川(裕)委員
 この質問はこれぐらいにさせていただきますけれども、オーバーする船が来ても、ある程度対応はできると理解させていただくということで、次に移りたいと思います。
 こういう中で、リオ大会で視察に行かれたということで伺いたいのですけれども、このセーリングの選手というのは選手村に入られていたのかどうかというのを、分かる範囲で。
セーリング競技担当課長
 リオ大会のセーリング会場と選手村なんですけれども、大体移動時間が車で1時間ぐらいのところにございました。国によって、選手村に宿泊する国もありましたし、また、競技会場の近くに自分たちでホテルを予約して、そこで宿泊先を確保するという国もございました。
 リオの視察に行ったときに、各国、聞ける範囲でどこに宿泊をとっているかという部分を聞いたところ、やはり、例えば国名で申し上げますと、カナダやシンガポールは選手村に入りましたというお答えを頂いたんですが、ハンガリーやアイルランドは会場近くの宿泊場所というようなお答えを頂いているところです。
 ちなみに日本はどうだったかというと、日本は競技会場の近くのアパートを借りたということでありました。

石川(裕)委員
 そうすると、今、日本の方はアパートを借りたということなんですけれども、先ほどは、競技をする選手が380人ぐらいだというふうに伺いました。とすると、それを取り巻くスタッフの方ですとか関係者の方もいらっしゃると思うんですけれども、では、この競技に関してこの江の島にいらっしゃるスタッフというんですか、選手、コーチも含めて、全体的なそういう関係者というのはどれぐらいを予想されているのか。
セーリング競技担当課長
 選手やコーチ、いわゆる選手村に入ることができる、入ることが許されている関係者ということとなりますと大体600人ぐらいと考えております。そのほかに、当然いろいろなスタッフの方がいらっしゃいます。そういった方の人数といたしましては、ボランティアの方は把握し切れていないんですけれども、リオでの審判等そうしたスタッフの方で申し上げますと、大体200名ぐらいということを聞いております。

石川(裕)委員
 そうすると、江の島のこの頂いたプランの中で、ボランティアの方以外でいくと800人ぐらいの方が、この運営エリアといいますか、この競技艇エリアも含めて関係者の方はこの江の島にいらっしゃるという認識でよろしいですか。
セーリング競技担当課長
 セーリングの競技が行われている期間中、常に全ての方がいらっしゃるわけではありませんので、その日その日によって、ここにいらっしゃる人数というのは変わってくると思います。ですので、ではこの日は何人かとか、そういったデータは持ち合わせておりませんので、実際のところ、では最大何人ぐらいかというデータとしては持ち合わせていない状況でございます。

石川(裕)委員
 そういう中で、初歩的な質問なのかもしれないんですけれども、セーリングというのは、このオリンピック期間ではどれぐらい、1週間なのか、10日間なのか。
セーリング競技担当課長
 大体10日から2週間の間でございます。自然条件によってレースができたりできなかったりしますので、予備日なども含めてということになります。

石川(裕)委員
 そういう中で、報告の中で大磯プリンスホテルが、選手村の分村として組織委員会に提案されていると。報道によると、違う競技ですけれども、競技を東北の方に移そうとした。そのときに会長から、そんな分村は許されていないんじゃないかという報道を私は見たんですけれども、その辺についてこの大磯プリンスホテルの分村というのは大丈夫なのか。
セーリング競技担当課長
 基本は、晴海に選手村が設けられまして、そこでやはりできるだけ各国の選手が交流を持つというのが基本だというふうに聞いております。ただ、江の島につきましては晴海から70キロメートルほど距離がありまして、自動車で移動すると、順調に行けば1時間ぐらいかもしれませんけれども、場合によってはそれ以上かかるというようなところにございます。やはり1時間を超えますと選手にとって負担になるということで、そういった場合は分村が必要だということでございますので、組織委員会からもそういった分村は必要になるというようなお話も伺っておりますので、神奈川県としては大磯プリンスホテルが分村としてふさわしいということを提案させていただいているところでございます。

石川(裕)委員
 その会場の大磯プリンスホテルを提案をしていると、神奈川県から提案をされているということだと。では、その江の島まで、選手の輸送方法とかそういうことは、最終的には組織委員会が決めるんですというお答えは出てくるかと思いますけれども、やはり神奈川県としてはこうしたいという提案というのは組織委員会にされているんですか。
セーリング競技担当課長
 選手の皆様の移動、輸送というのはスムーズにしなければいけないということと、定時性を確保しないといけないということは言われております。具体的にどうするかということにつきましては、組織委員会から方針を示されて、具体的な方針を地元の我々と組織委員会との間で調整をしていくということになるかと思います。ただ、神奈川県といたしましては、今年の夏に江の島周辺の交通量調査などを実施しておりまして、今後、その結果を組織委員会に情報提供しながら、組織委員会と具体的な方法を調整してまいりたいと考えているところでございます。

石川(裕)委員
 その前、今、選手村の話を聞きましたけれども、リオの場合はその選手村に入らなかった方もいらっしゃるということだと思うんですけれども、そういう方が移動する場合は、どういう形をとられたんですか。リオの場合と比較して、どういう形をとられるのか教えていただきたいと思います。
セーリング競技担当課長
 リオでは、日本のチームは自分でアパートを確保したという話を申し上げましたけれども、では、日本チームが会場までどういうふうに移動したかというと、自分たちで徒歩で移動したということです。組織委員会からの話によりますと、自分たちで宿泊先を確保した選手団につきましては、宿泊先から会場までの移動につきましては自分たちの責任においてやるものだと、こういうふうに聞いております。

石川(裕)委員
 ということは、神奈川も同じ、神奈川でセーリングをやる場合も、もし選手村に入らず、例えば大磯プリンスにも入らず、晴海の選手村にも入らず、例えば江の島の近くでアパートを借りた場合は、もう各国、各選手でやってくださいという方針は、これは東京のオリンピックのときも変わらないということでよろしいわけですね。
セーリング競技担当課長
 最終的なその輸送方法というのはまだ決まっておりませんけれども、今のところ、今、委員御指摘のようなことを前提として考えております。

石川(裕)委員
 それを踏まえて、私も江の島、近いようで遠いようで、なかなかちょっと遊びに行くことがなかなかなかったんですけれども、先日、質問に当たって江の島に行かせていただきました。という中で、大磯プリンスホテルがまず一つありますと。それ以外の、このオリンピックの選手を迎え入れられるようなホテルというんですかね、施設というのは、これは鎌倉も含めて、江の島周辺でどれぐらいあるんでしょうか。
セーリング競技担当課長
 オリンピックの選手にとってどういう施設がふさわしいかというのは、その各国の選手団の考え方によってくると思いますが、実態といたしましては、恐らくほとんどの国が畳ではなくてベッドのある部屋を希望してくるのだろうなと考えております。江の島の島内には、ベッドのある宿泊施設というのは余りありませんということでございまして、あと周辺、歩いて行ける距離には、この江の島周辺にはそういったホテルは少ないように思います。

石川(裕)委員
 選手がそういう状況だと。あと、当然スタッフの方もいらっしゃるわけですよね。最初、冒頭聞きましたけれども約600人、スタッフの方も入れて約800人ぐらいの方が、必ずここの江の島の会場に入るということではないですけれども、いらっしゃると。ということは、例えば、これは各チーム、各国が考えることだと言われるかもしれないですけれども、迎え入れる神奈川県としては、やはりそういう施設もある程度提供というか、ここをPRをしなきゃいけないと思うんです。こういうところがありますよと。その辺についてはどうお考えなのかということをお伺いいたします。
セーリング競技担当課長
 選手村に入ることができない運営スタッフの方の宿泊施設につきましては、組織委員会で確保するということになっております。ただ、県は地元でございますので、周辺市町、また観光協会と連携をとって、どういう宿泊施設があるのかといった情報は組織委員会の方に情報提供を行っていきたいと考えております。

石川(裕)委員
 リオのときに、当然、セーリング、神奈川県のPRをしたというふうにプレゼンテーションをしていると思うんですけれども、この宿泊に関しては余りPRというか、競技をやる場所は江の島だということは伝えているとは思うんけれども、その宿泊先までのPRというのはされていないということでよろしいですか。
オリンピック・パラリンピック課長
 代表的な事例として、鎌倉プリンスホテルですとか、そういったところのPRをしております。

石川(裕)委員
 オリンピックを江の島で受け入れるということは、当然、これを生かした地域の活性化は必要だと私は思ったんです。晴海が少し遠いという話があるのであれば、大磯プリンスもそうかもしれませんけれども、鎌倉にもある。そしてほかに、例えばですけれども、ベッドじゃないといけないかもしれないんですけれども、そういう日本らしい旅館がある。そういうPRも各国に必要だと思います。なおかつ、その受け入れられるだけの施設というのをやはり考えておかなければいけないと思いますので、その辺は申し上げたいと思います。
 そこで、宿泊先、大磯プリンスホテルが分村になるということなんですけれども、宿泊先から、晴海でも同じなんですけれども、この江の島まではどういう交通手段で来る予定なのかというの、分かる範囲で教えていただければ。
セーリング競技担当課長
 まず仮に、大磯プリンスホテルが分村として決定をされたということになった場合でございますけれども、そこから会場の江の島まで輸送手段というのは、まだ大磯が分村になるかどうか決まっていない状況ということもございまして、具体的には決定されておりません。

石川(裕)委員
 当然、大磯プリンスから江の島となると、バスが主だった交通手段なのかなというふうには理解をいたします。晴海からでも電車でということはなかなか想像しづらいので、やはりこれもバスかと思います。オリンピックが開催されるのが、8月という夏の恐らくトップシーズンという中でいくと、そういうことを含めて、先行会派からも交通状況等の質問ありましたけれども、東京から、そして大磯からこの江の島に来るというところで、あと、最終的にはオリンピックの組織委員会だというお話になると思いますけれども、迎え入れる神奈川としてどういう提案をされるのか、若しくはしていこうとされているのか伺っておきます。
セーリング競技担当課長
 具体的な方向性というものはまだ示されていない状況でございますけれども、地元といたしましては、選手の皆様をスムーズに輸送しなければいけないということと、もう一つは、やはり地元になるべく影響がない、影響が少ないような手法を採る必要があるのではないかと考えております。例えばオリンピックの専用レーンというのがございまして、それは許された車両以外は通ってはいけないという道路でございます。それを検討した場合、どれだけ周辺に影響があるのかといったことを踏まえて、それがふさわしいかどうかという検討も必要になると思いますので、そういったことを組織委員会と地元の実情を踏まえた調整を行っていきたいと考えております。

石川(裕)委員
 地元の方が、オリンピックということで多少そういう応援してくれる部分はあると思いますけれども、やはり迷惑は少ない方がいいので、その辺は早めに早めに御検討いただきたいと思います。
 最後に、プレプレ大会、プレ大会について少し触れておきたいと思うんけれども、このセーリング競技というのは、本大会の2年前にプレプレ大会を開催するということですけれども、どうしてこのテストイベント、なぜこの競技だけをやるのかですね。どういう意図でやられるのかと、分かる範囲で教えていただきたいと思います。
セーリング競技担当課長
 テストイベントというのは、本番の大会がスムーズに運営されるように、例えばセキュリティでありますとかいろいろな技術のシステムでありますとか、そういったもののテストを行うために実施するものだということでございます。セーリングの場合は自然が相手ということもありまして、1年前のみならず2年前にも今までテストイベントをやってきたということでございます。

石川(裕)委員
 ということは、江の島の周辺地域がどういう自然でどういう風が来るのかということを選手は感じる、肌で感じるためのテストイベントだと。運営する側としては、そのオリンピックに向けてどういう課題があるのかということをプレプレ大会、プレ大会で見付け出して、課題を出していくというようなことだと思います。
 そういう中で、本大会のときには観客エリアというものが設けられて、そして観覧席が2,000席、立見席が3,000席ということなんですけれども、この10月1日の新聞報道によると、基本的には、大会期間中しか使わない仮設施設は大会組織委員会が負担し、恒久施設は、これは都が負担するというような報道があります。県の場合は注視していくというような報道がなされていましたけれども、このプレプレ大会、プレ大会というときには、この観客席とか、例えば何とかビジョンという先ほど答弁がありましたけれども、そういうものはプレプレ大会、プレ大会から設置していくものなんでしょうか。
セーリング競技担当課長
 プレプレ大会とプレ大会におきましては、観客席の設置というものは想定をしていません。これはリオ大会のテストイベントも視察を行ってきましたけれども、観客席は一切設けられておりませんでした。

石川(裕)委員
 プレプレ大会、プレ大会は設けないということなんですが、視察をされてきたということなので、セーリング競技だけで観客はどれぐらいいらしたんですか。
セーリング競技担当課長
 リオの視察はプレ大会、1年前のプレ大会に行ってきたわけですけれども、観客は全くいなかったという状況でございます。

石川(裕)委員
 最後に、この質問の要望、意見を申し上げたいと思いますけれども、選手村の分村、選手関係者の会場までの輸送、交通対策など取組状況については理解をいたしました。まだ、なかなか県では決められないということなんですけれども、早め早めに地元の方の意見を伺いながら、組織委員会ともしっかりと調整しながら開催の準備を進めていただきたいと思います。要望しまして、この質問は終わります。