石川(裕)委員
 続きまして、地域再生計画及び地方創生推進交付金について伺います。
 今回、補正予算で計上されていますが、具体的に伺っていきたいと思います。
 先行会派から質問がございましたが、かながわシープロジェクトについて伺います。
 このかながわシープロジェクトは、交付決定前から行われていたというふうに認識していますが、この交付を受けて具体的に将来にわたってどのような事業を行っていくのか伺います。
地域政策課長
 地域再生計画の実現に向けまして、今年度県では、地方創生推進交付金を活用しまして、海洋ツーリズムの在り方の検討としまして、活用可能な海路や船の種類等の調査を行うとともに、冬の湘南への誘客を促進するために、冬の海からの景観であるとか、冬ならではのイベントなど、湘南の冬の海の誘客を網羅的に調査するとともに実際のニーズ調査を行ってまいります。

石川(裕)委員
 それは、今までも行ってきたと思うのですが、この交付を受けて、より一層強めていくという意味合いでよろしいのでしょうか。
地域政策課長
 今申し上げたのは、これまで行ってきたということではなくて、地域再生計画を策定した上で、今後新たに取組を進めていく内容になります。

石川(裕)委員
 この地域再生計画の概要を見ますと、県西地域活性化プロジェクトの推進事業、三浦半島の事業に関しては、市町村との共同申請であるとあります。かながわシープロジェクト推進事業、宮ケ瀬湖周辺地域活性化事業、そして神奈川の歴史を核とした観光振興事業というところは連携という形になっているかと思います。まず共同申請の場合は、市町村もお金を申請するという形になると思いますが、今連携になっているこのプロジェクト、推進事業に関しては、今後市町村にはどういうふうに働き掛けをしていこうと思っているのかということと、例えばですが、各市町村から追加でまたこのプロジェクトの地方創生推進交付金の申請をしてくださいというような協力依頼というのを県としては考えているのかということを伺います。
総合政策課長
 今、御指摘のあったとおり、5事業のうち2事業については先駆タイプということで、共同申請をしております。シープロジェクトをはじめとした3事業については横展開タイプということで、市町村と連携をするという形でやらせていただいて、今回については、県の方で事業の方の予算を出させていただくというような状況です。
 この提出している三つの横展開タイプ、シープロジェクトを含む三つのタイプですが、今後市町村による当該事業への関与が、例えばより一層深まりまして、各自治体においても、より連携の進んだ形ということであれば、共同申請という形に切り替えることは可能であるというふうに、国の方からも聞いているところではございます。
 そうした中で県としましては、地方創生の主役というのは、やはり地元の実情をよく知っていらっしゃる市町村だと考えてございまして、県としても、地域活性化をより効果的に進めるため、また広域的な観点からバックアップしていくことも必要だと考えていますので、共同申請に切り替えるかどうか、その辺については、連携する市町村と十分に調整させていただいて、市町村の方の意向を十分尊重しながら、市町村の方で是非、例えば先駆型で取り組んでいきたい、そういうような協議が調ったものについては、先駆タイプに移行していくというようなことをするなど、より効果的な地方創生を深化させるような取組といった形をとっていきたいと考えています。

石川(裕)委員
 かながわシープロジェクトについて、具体的に伺っていきますが、三浦半島の場合は、横須賀市も鎌倉市も逗子市も、こういう形で共同申請をされている。多分、その申請をするときに市町村と連携をして、申請を上げたということですが、今回このかながわシープロジェクトに関しては同じように、横須賀市、三浦市、逗子市が入っていますが、この市町村は、一緒に手を挙げようということではなかったのですか。
地域政策課長
 これも地域創生推進交付金について申し上げますと、実際にその共同申請、先駆型で申請にするには、具体的に市町村の地方版総合戦略にかながわシープロジェクト事業そのものがなくても、関連であるということがしっかりと記載されていることと、市町の方で事業を位置付けるということが必要になってまいりますので、相模湾沿岸13市町の中で、明確にそれが位置付けられていたのを確認いたしましたが、三浦市のみということで、今回は先駆型では難しかったということになります。

石川(裕)委員
 三浦市もこれ、連携ですよね。
地域政策課長
 シープロジェクトというのは、相模湾沿岸の横須賀市から西の方は湯河原町までを所管しておりますので、その13市町が共同でということになれば、県西地域活性化プロジェクト、三浦魅力最大化プロジェクトと同じような先駆型といった形は可能になろうかと思います。

石川(裕)委員
 そういう連携という中で、今後市町村がやっぱり地域のことはよく理解されていると思いますので、やっぱり連携をするということは重要だと思います。
 共同申請であれば、また分かりやすいのですが、その連携という中で、市町村とのすみ分けというのはどういうふうにこれからしていこうという形になっていますか。
地域政策課長
 シープロジェクトということで申し上げますと、このシープロジェクトも海洋ツーリズムといったことを視野に入れて展開を考えておりますので、市町の皆さんとは、海洋ツーリズムで船の立ち寄り先になる港の利用であるとか、陸のイベント、市町の方で実施しております陸のイベントといったところでの連携について、一緒に検討を進めてまいりたいと考えております。

石川(裕)委員
 そういう中で、具体的に聞かせていただきましたが、今回、この5事業が無事こういう形で進められることになったのですが、今後、こういう交付金に関して3次募集、4次募集みたいなこういうものはあるのでしょうか。
総合政策課長
 今年度は、この2回目の推進交付金の申請という形までとしか国の方からは聞いてございません。ただ、平成29年度以降も、この推進交付金のスキームというのは続いていくことが想定されますので、そうした中での取組というのはあるのかなと考えてございます。

石川(裕)委員
 そういうことであれば、この5事業はこれから推し進めていくということで、また新たにこのような事業というものが、具体的に今計画をされているのでしょうか。
総合政策課長
 まずは、今回交付対象事業として決定を受けた5事業について、きちんとPDCAサイクルを回しながら、事業進捗を評価して、しっかりと推進してまいるということが大前提だと思います。その上で、貴重な財源である国の地方創生推進交付金については、可能な限り活用していきたいと考えてございます。そうした中では、庁内で検討させていただくとともに、併せて広域的な事業ということもございますので、市町村とも調整をさせていただきながら、更に地方創生を推進するためには、積極的な活用ということも考えていきたいと思っております。

石川(裕)委員
 新たな提案も考えて行きたいということですが、例えば毎年お正月に箱根駅伝があると思いますが、県西の地域、神奈川県を縦断するわけですが、例えば箱根駅伝みたいなものが、何かしら交付金の申請の対象になるようなことというのはあるのでしょうか。
総合政策課長
 今、御提案を頂きましたが、それを神奈川県全体の地方創生という枠組みの中で、どのような市町村がどのように連携をし、県もどのように関与しながら、いわゆる地方創生総合戦略に位置付けられている事業であることが大前提ですから、どういうテイストを出しながら、それが計画として成立できるような形になるのか、そうしたものも市町村の皆様との調整も必要になりますので、今、御提案を頂きましたが、どういったことができるのかは、国との調整等もありますので、今後研究してまいりたいというふうには考えてございます。

石川(裕)委員
 せっかくお正月に2日間神奈川県がびっしり映る駅伝大会ですので、そういう前向きな御検討をいただきたいと思います。
 続いて、引き続き我が会派の代表質問で取り上げました、地方創生拠点整備交付金について質問させていただきます。
 まず、交付対象事業費2億円以上の提出期限が12月19日から22日となっているということも伺っています。答弁の中で、12月中旬を目どに取りまとめ、申請できるよう取り組むということで御答弁を頂いていますが、今の進捗状況を伺います。
総合政策課長
 地方創生拠点整備交付金の申請に向けた進捗状況ですが、まず、国との調整というのを今実施してございます。12月2日に開催をされました地方相談会がございましたが、具体的な事業としてどのようなものが可能なのか、いろいろ意見交換をさせていただきまして相談をさせていただきました。その後、国の方を訪問させていただきまして、様々な事前相談などを行わせていただいて、交付金の申請に向けて調整を進めているところです。
 現在、最終的に点検を行っている段階でございまして、地方創生拠点整備交付金の趣旨に沿う事業があれば、積極的に交付金の活用ということを考えていきたいと思っております。

石川(裕)委員
 その地方創生拠点整備交付金ですが、観光振興の核となる施設の整備や改修などに活用していきたいという答弁もありましたが、具体的にどんな事業が交付対象となっているんでしょうか。
総合政策課長
 地方創生推進拠点整備交付金の対象ですが、地方公共団体が自主的、主体的に実施する先導的な事業であって、十分な地方創生への波及効果の発現が期待できるような施設整備ということになってございます。当然その際には、施設等の利活用方策を示した地域再生計画の策定ということも必要になってございます。
 ただ、国の方に今要件を確認しているところですが、例えば施設の設計のみでは対象にならないですとか、あるいは平成29年度中に完成しないと対象にならないとか、あるいは国のほかの財政支援の対象となる事業は認められないとか、そのようなことを国から助言を頂いているところです。
 県としては、こうした制約も勘案した中で、要件に沿う事業を選定しながら国に申請をしていきたいと考えているところです。

石川(裕)委員
 そういう中で、先ほど県営住宅の公営住宅のことについて質問していますので、県営住宅、健康団地、団地を利活用といいますか、改修しようということで、健康団地について取り組んでいますが、この交付金は、こういう事業についてはそぐわないのですか。
総合政策課長
 拠点整備交付金の対象として、先ほど申し上げました未来の投資に係るものとか、そうしたものということになってございまして、県営住宅の関係等については、まず、県営住宅ということですと、当然、国からの助成等も想定されるというようなことになってくると、例えばそこの部分で対象にならないというようなことも想定されると考えてございます。

石川(裕)委員
 国のそういうお金と一緒になってはいけないということだと思うのですが、そういう中で、この拠点整備交付金というのは、地方負担が2分の1となっていますし、積極的な活用が必要だと思います。今の御答弁の中でいくと、順調にまた推移すると、今年度末の補正予算で計上されると思うのですが、それはどうなのかということを確認させていただきたいというのと、また計上するのであれば、どれぐらいの予算になるのか併せて伺います。
総合政策課長
 計上の時期ですが、まだ国の方と申請の段階において最終調整をしている段階です。ですから、まずその認められるか認められないかというところが、不明であるということになりますので、計上時期ですとか、その全体の規模感については、現時点ではなかなかお答えがしづらいのかなと考えているところです。

石川(裕)委員
 弱気なことではなくて、なおも積極的に取りにいくのだという思いで、是非この地方創生拠点整備交付金については、取り組んでいただきたいと思うのですが、最後要望になりますが、地方創生推進交付金については、市町村としっかり連携をして、正に地方創生推進となるような事業となることをまず期待しています。そして、地方創生拠点整備交付金については、しっかりと活用をすることを改めて要望をさせていただきます。