石川(裕)委員
定県第80号議案の大船フラワーセンターの指定管理者の指定について質問してまいりたいと思います。先行会派からも質問がありました。まず確認のために、改めてアメニス大船フラワーセンターグループに決定されましたが、ほかの2者との比較で、どの点が優れていたのか伺いたいと思います。
農政課長
 アメニス大船フラワーセンターグループでございます。まず、サービスの向上ということに関しましては、植物の管理を行う専門職員をしっかり配置するとともに、例えば、清掃業務に関しては、清掃スタッフが園内の案内を兼ねるなど、人員配置等の工夫をしているということでございます。
それから、そういったサービスの向上を図るとともに、管理経費の節減努力等の面につきまして、人件費等も含めて非常に節減している。総合的に見た結果、アメニス大船フラワーセンターグループが第一順位になったということでございます。

石川(裕)委員
優れた点を説明いただきましたが、評価報告書を見させていただきますと、アメニス大船フラワーセンターグループが総合点で87点です。そういう中で、管理経費の節減努力等のところで、これは、25点満点中25点と評価されています。この管理経費の節減等の中身はどういうことなのですか。
農政課長
 大船フラワーセンターを運営していく上で必要な経費でございます。具体的に申し上げますと、人件費、事務費、管理経費等々の支出です。

石川(裕)委員
人件費ということでしたが、例えば前年度、県で運営していたときの人件費は、大体どれぐらいなのか分かりますか。
農政課長
 大体2億円程度ということでございます。

石川(裕)委員
1年で2億円ということですか。
農政課長
1年でございます。

石川(裕)委員
その中で、今回、アメニス大船フラワーセンターグループが管理費25点満点中25点ということです。経費節減ということですが、この人件費の捉え方について、アメニス大船フラワーセンターグループにおいてはどのように捉えているのか。
農政課長
 人件費の金額で申し上げますと、今回の提案におきましては、年平均金額で申しますと約7,800万円になります。

石川(裕)委員
県でやっていたときは2億円だった。指定管理になると7,800万円になる。この1億2,200万円の差額を、県としてどう捉えているのでしょうか。
農政課長
 確かに人件費ということで大幅な削減がされておりますが、体制等を見ますと、二十数名の職員で、一応体制を組んでいる。実際の日々の管理については、その二十数名の中からローテーションを組んで、20名前後で日々の業務を行う形になります。
人件費が低くなっているところでございますが、どういった人を雇うか、特にアメニス大船フラワーセンターグループにおきましては、ほかの公園等の管理業務に長年従事された経験豊かな方をうまく活用していくことによって、人件費等の節減を図っています。

石川(裕)委員
ちなみに、県において2億円で運営していたときの人数は、どれぐらいだったのですか。
農政課長
 常勤、非常勤を含めて大体28名ぐらいです。

石川(裕)委員
ほぼ人員体制は変わらないと思います。それで、半分以下の人件費ということです。この報告書を見させてもらうと、先行会派でも質問の中で、園長となる責任者の方はしっかりとした方だという御答弁があったのです。ほかのところの報告書を見ると、例えば、植物施設管理スタッフが6人いる。具体的に施設に対する人数が入っているわけです。しかし、アメニス大船フラワーセンターグループに関しては、そういう具体的な人数が入っていないわけです。確かに、園長になられる方は、識見をお持ちの方かもしれないのですが、ほかのところと比べてアメニス大船フラワーセンターグループは具体的な人数を出していないのはどういうことか。
農政課長
 評価報告書の体制図には、委員御指摘のとおり確かに人数等は入っておりません。その他の書類の中で、こういった人間を何人配置する、そういった数は示されております。

石川(裕)委員
先ほどの経験豊かな方がそれぞれのところに配置されるとおっしゃっていましたが、経験豊かだとどうしても、人件費は高くなるものだと思うのです。この点についてはどうなのですか。
農政課長
 確かに委員おっしゃるとおりでございますが、先ほども申しましたが、園長は、年齢で申しますと50歳代の方で、その他の専門職員が大体60歳代の方ということになっております。一度現役を1回退いた方をうまく活用することによって、人件費等の節約をしたということだと思います。

石川(裕)委員
人件費を抑えるという言い方がどうかとは思いますが、人件費は適正に支払うべきだと思うのです。そういう経験者だから、安く抑えられるというのは、どうなのかと思います。そういう中で指定管理の人件費のところは、常々、常任委員会でも質問させてもらっていますが、人件費も含めて労務環境のチェック体制はどのようになっていますか。
農政課長
 人件費、労務環境などのチェックでございますが、外部評価委員の中に公認会計士、社会保険労務士、こういった方をメンバーにして、外部評価チェックをしております。7月26日に外部評価委員会を開催しております。そういう中でも、それぞれの専門家の方に申請書類等を十分チェックしていただいた上で、評価をいただいたということでございます。

石川(裕)委員
確かにこの報告書を見ると公認会計士の方とか弁護士の方が外部評価委員会の委員になっていると記載されています。報告書において、アメニス大船フラワーセンターグループは25点満点ということなのですが、そういう評価をしたという理解でよろしいですか。
農政課長
 管理経費の節減のことについては、一応計算式がございまして、自動的に一番低い金額を出したところが25点、満点配点される形になっています。
中身等につきましては、収支計画等を含めて、外部評価委員の方々にあらかじめ資料をお渡して見ていただいた上で、26日の評価委員会に提出していただいていることになります。

石川(裕)委員
今出てきました収支計画の話をしたいと思いますが、収支計画を立てるに当たって、支出の部分もあると思うのですが、収入について、今までの年間の入園者数とこれからの予測の入園者数をどのように考えているか伺ってよろしいですか。
農政課長
 今までの入園者数ということでございますが、大体20万人前後ということでございます。今回提案のありました入園者の目標数でございますが、5年目の平成34年に25万人を目指すことになっています。

石川(裕)委員
前回の常任委員会の質問のときに、入園者の季節によって変動が大きいことを質問の中で伺いました。このピークの時期と冬の閑散期の時期と、大分入園者数の増減の幅があって、運営される方は難しいだろうと思いますが、アメニス大船フラワーセンターグループはその辺の提案を何かしたのですか。
農政課長
 料金制度について、今回、アメニス大船フラワーセンターグループでは、変動料金制の導入はせず、年間同一料金でやっていく計画になっております。

石川(裕)委員
同一料金の金額は、今と比べて上がるのか下がるのか、その辺についても教えてもらっていいですか。
農政課長
 例えば、大人の料金で比較しますと、これまでは大人360円だったものが、アメニス大船フラワーセンターグループの提案では、400円にするということです。
それから、20歳未満の方は、これまでは250円でしたが、提案ではそれが200円に下がっております。それから、65歳以上の方、あるいは高校生の方は、これまでは100円だったものが、提案では150円になっています。
あと、年間パスポートにつきましては、大人が2,000円、65歳以上の方が1,000円という提案になっております。

石川(裕)委員
開園時間、休日も含めて変更はあるのですか。
農政課長
 一つは、フラワーセンターの開園時間でございます。今までの開園時間は、午前9時から午後5時までになっています。今後は4月から9月までの期間は、午前9時から午後5時までとなります。10月から3月までは、午前9時から午後4時までになります。
それから、休園日ございますが、これまでと比べますと、約半分ということになります。したがいまして、開園日は、年間で30日程度、増えることになります。

石川(裕)委員
料金について大人を上げるという説明を受けました。利用者を5年で20万人から25万人にするということです。5万人上げていくということです。具体的に増やす計画について提案はなされていますか。
農政課長
 先ほどの料金のところで、若い方の料金を引き下げるということでございます。大船フラワーセンターは、年間20万人の来場者があるということです。ある程度安定した数字で来場者がいらっしゃいます。この多くが、花の愛好家ということです。比較的年齢が高い方が多いということでございます。そのままですと、入園者増を図るのはなかなか難しいので、今回アメニス大船フラワーセンターグループは、若い方をターゲットに運営を進めていきたいということです。若い方向けのイベントの開催や、そういうことを考えているということです。

 石川(裕)委員
若い方の入園者を増やすため、具体的に何をやるのでしょうか。入園料の減額、ライトアップのイベントとか、そういう具体的な提案というのはまだないということですか。
農政課長
 例えば、イベントの関係では、今工事をやっている温室については無加温で利用することになるのですが、そこで音楽等のイベントを開催し、若い方を集客したいということです。
それから、移動温室ということで、他の施設で指定管理をやっている熱帯植物園等がありますので、そういったところから熱帯性の植物を夏場に持ってきて展示する企画が提案されています。

石川(裕)委員
最初からそういうイベントを計画しているとお話しいただきたかったと思います。なぜここにこだわるかというと、我が会派の一般質問で、花菜ガーデンの入園者数の目標が達成できなかったという質問をしました。例えば、大船フラワーセンターの入園者数の目標が達成できない場合は、どういうことになるのですか。
農政課長
 指定管理の業務が始まった後は、定期的にモニタリングを行い、毎月の業務報告書の提出をいただきまして、それをチェックしていくことになります。また、年度の終了後に実績報告書も提出いただきまして、提案した業務がしっかりできたのかどうかを検討して、確認していくことになります。
一方で、指定管理料ということでは、今回議案として提出させていただいている債務負担行為の範囲での支出ということになります。入園者の目標が達しない場合には、それは、事業者にとって収入減になるということでございます。したがいまして、事業者側は、目標の入園者数の達成に向けて、最大限の努力をしていただけると考えております。県としましても、モニタリングの結果等を踏まえて、適切に指導していきたいと思っています。

石川(裕)委員
もう一つ、入園者のところで伺いたいのですが、私も、随分昔ですが、小学校、幼稚園、保育園のときですが、大船フラワーセンターに似た施設に遠足で出かけた記憶があります。例えば、子供の入園料は少ないかもしれないですが、保育園や幼稚園を含めて地域の学校への働き掛け、連携はどうなっていますか。
農政課長
 地域との連携でございますが、大船フラワーセンターの長い歴史の中である意味築き上げられてきた財産がございます。その辺につきましては、指定管理者になった後も、しっかりと引き継いでいただくよう、募集を行うに当たっての一つの業務基準の中で示しております。それにのっとって事業者の方にやっていただけるものと思っております。

石川(裕)委員
そういう学校とか保育園において遠足で使われることは、県が運営しているときには今までどれぐらいあったのですか。
農政課長
 具体的な人数等は、今お答えできませんが、そういった利用は十分されていたところです。

石川(裕)委員
この辺で要望させていただきたいと思います。我が会派から一般質問で、花菜ガーデンの入園者数が達していないことを申し上げました。まず、目標の入園者数に対してしっかりとサポートしてもらいたいです。県で今までやってきたことは、指定管理の団体に引き継いでいただきたいと思います。また、労務環境についてですが、人件費の部分を非常に危惧しています。県で2億円かかるものが、指定管理だと半分以下となる。県の人件費が高かったのか、それとも、この指定管理の方の人件費が抑えられてしまっているのかという部分を危惧しています。この辺は、毎年決算等々でもチェックはできると思いますが、県としても、しっかりとチェックしていただきたいと思います。