石川(裕)委員

次に神奈川県まち・ひと・しごと創生総合戦略について伺ってまいります。
まず、水産業関係について伺ってまいりたいと思います。
ここに、二枚貝養殖の取組を支援すると書いてありますが、この理由について伺います。
水産課長
 東京湾では、漁船により、例えば網を引く漁船漁業などが行われておりますが、シャコやマコガレイなど魚介類の生息量が近年大きく減少していることから、漁獲量が減少し経営が厳しい状況が続いております。
そこで、漁船漁業による生産量の減少を補うために、比較的料理が簡単で、消費者のニーズの高いもので、これまで本県では行われていなかったマガキやホタテガイといった二枚貝の養殖の推進に取り組んでおります。

石川(裕)委員
5箇所と書いてありますが、具体的に5箇所はどこなのですか。
水産課長
 2016年度は、横浜市金沢区柴でホタテガイの養殖が行われております。また、横須賀市では、田浦、平成町、走水及び浦賀でマガキの養殖が行われており、これらに対し養殖の技術的支援を行っております。
具体的には、支援内容といたしましては、現場での養殖施設等の管理といった養殖技術に関する指導や、食品としての安全性を確保するために、貝毒の検査等を行っております。

石川(裕)委員
ホタテ、そしてカキと伺いましたが、実際の生産実績は、どれぐらい出荷されているものなのでしょうか。
水産課長
 養殖による横須賀市内のマガキの生産量は、年間1トン程度でございます。数にしますと、およそ1万個前後を出荷していると考えられております。養殖を始めたころに比べますと、大体3倍以上、生産量が増えてきております。
また、横浜市で行っておりますホタテガイにつきましては、横浜市の漁業協同組合の直売所や組合が経営している食堂での販売が主体ではございますが、1年当たり数千枚の出荷量となっていると聞いております。こちらも年々出荷量は増えていると伺っております。

石川(裕)委員
今、数字をお伺いしましたが、農林水産業の活性化で、この養殖の取組に対する支援と記載がされています。その観点から、カキ、ホタテの養殖を行うことによって、これから先、どのように漁業の活性化がされたのか、そしてされていくのか、この辺を伺いたいと思います。
水産課長
 この貝類養殖の歴史自体は、一番古いものが平成21年からでございます。ほかの大部分が最近行われたばかりでございまして、まだまだ歴史が浅く、出荷量自体もさほど多くはございません。ただ、天然資源を相手にする漁船漁業と比べまして、養殖の場合には、そういった資源量に左右されず安定した生産が見込まれます。こういった二枚貝の養殖業の進行は、漁業経営の安定につながると考えております。また、今後生産規模を拡大できれば、新たな雇用につながるとともに、地域の新たな産品として地域の活性化につながると考えております。県では、今後も生産規模の拡大に、漁業者と連携して取り組んでまいりたいと考えております。

石川(裕)委員
先ほどの水源管理のところでも、林業の話では、75人という目標に対して五十何人、70%の進捗率ということでしたが、新規就農者の人数は、現場で足りているという話がありました。
今の御答弁だと漁業活性化ということで、採りに行くよりも、二枚貝を養殖することによって生活が安定するという方向に持っていこうとされているのか、採りにいくこともあるが、プラスして養殖もやってもらおうと思っているのか。どういう捉え方でしょうか。
水産課長
 例えば、横浜市で行われておりますホタテ養殖の場合ですと、水温の関係で、1年中養殖するわけにはいきません。大体秋の終わり頃から春先にかけて行います。季節的な作業となっております。そういった意味では、現在主に行われております漁船による漁業と、冬の間のホタテの養殖を併せて行うという組み合わせで、漁業の経営の安定化を図っていく考え方で進めております。

石川(裕)委員
要望を申し上げます。畜産も農業もそうなのですか、活性化ということですが、神奈川県で漁業をする、畜産をする、農業をするということで大事なのは、農業をやっている方、畜産をやっている方、漁業をやっている方の収入が増えることが大事だと思っています。収入が増えることによって、若い人も就職したいと思うと思います。本当の意味での活性化に尽力していただきたいと思います。私の質問を終わりにさせていただきます。