石川(裕)委員 私のほうからは、報告資料にあります3ページ、農業活性化の取組について、農畜産物のブランド力の強化と6次産業化の推進について少し伺ってまいりたいと思います。まず、この報告資料の4ページ、bのところですね、県畜産物の評価・販路拡大につなげるため、流通・販売・消費面からのアプローチによる「出口戦略」を推進するというところで令和3年度の実績が報告をされています。
まず、ここは酪農のことについて記載されていますけれども、まず、県内に酪農業と言われる牧場は幾つぐらいあるのか伺いたいと思います。

畜産課長 県内に酪農業と言われる牧場は幾つあるかということでございますが、125戸でございます。

石川(裕)委員 125、思ったより多いというふうに思ったんですけれども、川崎市にも1か所牧場と言われるところがあります。私は以前、横浜市内にある牧場にも行かせていただきましたけれども、125という数字は非常に思ったよりも多い数だというふうに理解をしました。ただ、そういう中で、まずじゃこちらの報告資料から言います、酪農の理解醸成を図るためのPR動画を制作し、ホームページやSNSで配信となっています。まず、この予算はどのように計上されたのか伺いたいと思います。

畜産課長 この動画の作成費用は89万円でございます。予算でございますが、県と16団体でつくるかながわ畜産ブランド推進協議会の予算ということで、県の事業名といたしましては、かながわ畜産物販売促進事業というのがございまして、こちらのほうで計上してございます。

石川(裕)委員 その中で協議会、伺ったところでいくと協議会のワーキンググループの方の発案でこの動画作成に至ったというふうに承知していますけれども、この理解醸成、私このビデオも見させていただきました。この動画を見た中で、この目的、これは例えば酪農の就農者を増やしたいためのこれ動画なのか、それとも県産牛乳消費を増やしたいのか、それとも販路の拡大をしたいのか、この動画を見る限りではちょっと何が目的なのかが分かりづらいといいますか、私自身では、最後においしい牛乳を皆様の食卓へというメッセージは出ていますけれども、それまでの流れの動画が何を目的にされているのかがよく理解できなかったんですけれども、この動画の中身といいますか、この目的というか、これは県としてどういう連携、協議会のワーキンググループの方が作られたということは理解するんですけれども、どういう関り方をして、どういうリクエスト、89万円というお金を出した中でされて作られた動画なんでしょうか。

畜産課長 このワーキンググループは、これ酪農に限らず神奈川の酪農業、肉用牛系、それから養豚系、養鶏系、これの実際の若手の生産者たちと、それから県の例えば私、今畜産課ですけれども畜産課の職員、それから出先の職員、こういった比較的若手の方々で今回、今年度何をやろうかということでいろいろ議論しました。その中で、やはり酪農経営非常に厳しいということで、酪農の一番は理解醸成といった部分になろうかと思いますけれども、こういった視点で作っております。今回この動画に登場するのは三つの牧場でございますけれども、三つの牧場において酪農を通じた地域との関りですとか、牛への向き合い方というのを素直に表現したものということで、今県内で活躍する生産者、酪農業への誇りや思いというのを、この動画を通じて一人でも多くの消費者の人に知ってもらいたいということでございます。

石川(裕)委員 理解醸成というのがなかなか分かりづらいんですけれども、誰に対して理解してもらう理解醸成。

畜産課長 我々が考えてございますのは、牛乳を飲んでいただく消費者に対して神奈川に酪農があるということを理解していただきたいということでございます。

石川(裕)委員 その思いは理解する部分もありますけれども、その一方で動画を確認させてもらうと、今日私ももう一度動画を確認させてもらいましたけれども、動画の再生回数が1,017回です、1,017回です。思いは非常に伝わってきますけれども、消費者の皆様に伝えたいということも理解はしますけれども、そういう再生回数ですけれども、まずこれの受け止めと、そして今後やはり県の一応お金をしっかり使って作っていただいているものですから、当然費用対効果というものが求められると思うんです。その辺をどう考えられているのか、伺いたいと思います。

畜産課長 先ほど生産費89万円ということで、当然作ったからにはそこに対しての費用対効果というところは伴うものと認識してございます。
委員がおっしゃられたのは、恐らくかなチャンTVでの発信したものに対する再生回数ということかと思いますけれども、やはりその数字については我々どもとしても正直低いなというところでまず認識しております。ただ、これについては、かなチャンTVというツールだけではなくて、これまでも、それからこれから先も、いろいろな形で発信していくのかなというふうに考えてございます。                  まず一つは、地域経済総合センターと連携いたしまして、今年の8月に小田原駅の東口と小田原駅の東西の連絡通路、ここに小田原市が設置しているデジタルサイネージございます。こちらのほうで神奈川県が制作した動画や画像というのをここで要は発信できますよということで、こういったものに乗らせていただいて、こちらの動画を短く編集して約1か月間発信したというのがございます。また、今年の10月、今月には横浜市の旭区の高校、こちらのほうからオンライン授業ということで要望が来ておりますので、こちらのほうに畜産課のほうから講師を派遣すると同時に、このオンライン授業の中でもこの動画を見ていただきたいと思っています。
さらに、12月には川崎市内の小学校で出前授業ということでございますので、これ、わくわくモーモースクールと言っておりますけれども、こちらのほうでもそのわくわくモーモスクールに先だって事前に全校の生徒にこの動画を視聴いただくということで調整しているところでございまして、今後もこういった形で様々な形でこの動画を発信していきたいと考えてございます。

石川(裕)委員 様々これから動画の配信だけじゃなく、そういう授業のところでも、デジタルサイネージでも使っていくということは理解します。ただ、やはりこの最初の目的の理解醸成というのから行けば、このかなチャンTV1,017回というところで行けば、この動画、まずどうやったらこの再生回数が伸びるのか、あとは例えばこの後お話ししますけれども各認証、紹介ガイドブックを作成して、各店舗でもこういう認証制度があるわけですから、そういうところで是非動画、今動画、例えば動画でDVDを作ったとか、そういうのじゃなくて、もう今メールとかで配信をできるので、そういうものを使って是非そういう、せっかく認証商品とか、後ほど質問しますけれども、作っているのであれば、そういうところときちんと連携をして、お店のところで配信をしてもらうとか、そういうことを是非活用していただきたいというふうに思います。今お話しをさせていただきましたけれども、その後段にかながわ県産生乳100%認証商品紹介ガイドブックを作成し(3,000部)、各店舗等へ配架というふうに報告が上げられています。この各店舗というのは具体的にどのようなところなのか、その配架後の反応をどのように集約されているのか、伺いたいと思います。

畜産課長 県産生乳100%認証制度に基づいて商品が認証されている、例えば酪農家が直営しているアイス工房、こういったところに店舗ございますので、店舗というのはそういったところでございます。申し訳ございません、ちょっと質問の内容。

石川(裕)委員 それで、反応をどのように集約しているのか。

畜産課長 大変申し訳ございませんでした。反応でございますが、アイス工房に買いにくる県民の方から、このガイドブックにより店舗がどこにあるか分かりやすい、あるいは酪農家の方がこのように頑張っているのがよく分かるといった反応があるほか、アイス工房によってはガイドブックが残部切れてしまって、また追加で配付してほしいといった店舗もございます。

石川(裕)委員 私もこの質問するに当たってこのガイドブック見させていただいていますけれども、まず選ばれた店舗というのはどういう形で選ばれたんでしょうか。

畜産課長 この制度は、神奈川県内で生産された生乳のみを使用した牛乳乳製品について、かながわ酪農活性化対策委員会が認証する仕組みということで、こちらの制度に対して同意をして、是非我々の商品を認証してほしいというような手が挙がった事業者に対してかながわ酪農活性化委員会が認証して、認証商品として登録しているものでございまして、こちらの登録したものについては、このガイドブックのほうに漏れなく掲載しているところでございます。

石川(裕)委員 漏れなくということは、これが全てということでよろしいんですか。

畜産課長 委員おっしゃるとおりでございます。

石川(裕)委員 この認証ガイドブック、かながわ県産生乳100%だというところで、ブランド力の強化ということをよく言われて御報告も受けています。このブランド力強化、このガイドブックもありますけれども、ブランド力強化事業というのはいつから始められていて、そして現在、これ去年もおととしもずっとブランド力強化だと、私調べたらブランド力の強化、ブランド力の強化、ブランド力の強化と繰り返し毎年言われているんですよ。このブランド力の強化というのは、具体的にどういう形が最後、ゴールか、そして、そのゴールに向かって今どういう状況なのか。これずっと10年後も20年後もブランド力の強化とは言っていられないと思うんですよ。どこが目標数値なのか、どうなったらこのブランド力強化という課題、政策というんですか、違う次のステップに行けるのでしょうか。

畜産課長 このかながわ県産生乳100%認証制度、これをつくっていくに当たっては、この前提として平成27年度からかながわ酪農活性化対策委員会ということで、酪農家とそれから行政、酪農団体のほうでこういうような委員会を立ち上げて事業を展開してきたということで、県産生乳のブランド力の強化というのは、平成27年度のところから始まっているのかなということで理解しております。
ブランド力の強化ということでございますけれども、例えば伊勢原市内の酪農家が伊勢原産の牛乳を作りたいという思いで県や市と活動化されて、一般の消費者にも応援団となってもらって、乳業メーカーに何度もアプローチをして商品化したいせはら地ミルクというのがございます。これは、酪農家が企業とコラボしたブランドでございますけれども、一方では、それぞれの酪農家がアイス工房などで牛乳や乳製品を製造しましてプライベートブランドとして販売していく取組がございます。そして、こういうプライベートブランドというのは今後も出てくると思われますので、我々としてはブランド力の強化というのは、あえてゴールを設定せず、今後も推進していくものと考えてございます。
なお、この県産生乳100%認証制度というのは、それぞれのブランドを束にしてPRしていくためのツールであって、それ自体はブランドではないということで言わせてございます。

石川(裕)委員 今御答弁いただきまして、ブランド力の強化というのはこれからずっと続けていく、その地域地域のことがあるという話も伺いました。今のその御答弁、私もそのとおりだと思います。ただ、そういうのであれば、125の牧場なわけですよ、最初に数字伺いましたけれども。そうすると、これ全体を丸めてそうやって支援するのではなくて、冒頭申し上げたとおり、都市型の牧場で川崎とか横浜でやられている牧場もあれば、県西地域、この数字を見ると伊勢原が26か所、平塚が21か所、そして相模原が16か所、こういう数字もいただきました。そういう地域と例えば横浜の都市の酪農と、支援してもらいたい内容も多分違うと思うんですよ。というところで、個々に125、その事業に合った、その酪農家に合った支援というものが私はできると思うんですよ。その先に全体的なかながわ県産乳業100%、このガイドブックがあって、そして県産生乳100%だというような全体のこういう支援というのがあると思うんですけれども、そういう個別具体的な、個別といったら個になりますが、その地域のその場所の酪農のブランドが強化することによって、その地域地域のブランドが強化することによって全体のブランドが強化することになると思うんです。だから、そういう個別のブランド強化が必要だと思うんですけれども、いかがでしょうか。

畜産課長 例えば横浜でとか川崎とかいう都市部だと、なかなか酪農家がまとまって存在するということではないと思います。川崎市内だと酪農家1軒しかございません。ですから、やっぱりそれは1軒の酪農家に対してどういうふうに支援していくかということになるかと思います。
先ほど私答弁させていただいた伊勢原は、神奈川県で今一番酪農家が数多く残っているところでございますけれども、こういったところである程度まとまった支援の仕方というのがあるかと思います。ただ、その中でも伊勢原の場合は、酪農家3戸あるんですね、一つのブランドを作ろうよということで、この場合はちょっと農場HACCPという仕組みがあって、これをやっていくというところを絆としてやった場合に、この3軒の酪農家の方がちょっとそこには乗れなかったということですので3軒で取組になったと。平塚に行きますと、今度角笛会といって酪農家が何人かで構成する組織がありますので、これはこれでやはりアイスクリーム、ジェラートということで平塚の農産物直売所あさつゆ広場、この中にあさつゆ工房というのがありますけれども、こちらでの要は角笛会の彼らが作ったブランドということで、これかながわブランドにもなっているかと思いますけれども、こういった形で支援しているということで、委員おっしゃったとおり、やはり125軒をまとめてというのは難しいと思いますけれども、やはりその地域地域にヒットするような形で支援をしていきたいと考えております。

石川(裕)委員 今御答弁もいただきました。かながわブランド、先行会派でもこのかながわブランドについてお話しがありましたけれども、かながわブランドに登録すると何件か紹介していただけるような御答弁があったと思いますけれども、もう一回ちょっとそこだけ教えていただいていいですか。

農政課長 紹介というのは。

石川(裕)委員 かながわブランドに登録をすると、知事が記者会見で言ってくれる、あと、何か県内の企業の方が使えるようなというようなお話、御報告があったと思うんですけれども、もう一度、その辺。

農政課長 かながわブランドに登録されることのメリットということでお答えさせていただきます。新規登録の際には、知事が定例記者会見において新しいものができたということで記者発表がございます。そこでPR効果があるということで、メディアに取り上げられる機会が増えるということで、登録団体からも好評だということで聞いております。
また、かながわブランドサポート店、飲食店ですとかスーパーですとか、こういった登録サポート店が積極的に取り上げ、販売したり使ってもらうという機会が増えるということがあります。それから、かながわブランドマークですね、こちらがございますので、こういったロゴマークを販売の際に活用したり差別化を図るということで、メリットがあるということでございます。

石川(裕)委員 このサポート店の飲食店とかスーパーとかとありましたけれども、例えば今日お隣、観光課長なので伺いますけれども、ホテルとか、そういう業態のサポート店というのはあるんですか。

農政課長 ホテルでもございます。例えば川崎のホテル日航さんがブランドサポート店というふうに記憶してございます。ちょっとその他細かいことは、今手持ちにはないので、1軒だけですが、その1軒になります。

石川(裕)委員 何が言いたいかというと、せっかく今日観光課長もお越しいただいていますけれども、例えばこれからインバウンド含めて、これから全国旅割というのもありますけれども、そういう中で私なんかも旅行に行ったときに、旅先で例えば旅館だとかホテルとかで夕食若しくは朝食を食べるといったときに、例えばその地域に、私はあまりお酒飲めないですからあれですけれども、この地域の地酒がお勧めですというようなこともあります。例えば何とか牛とか、あとは何々産、どこどこで取れたオレンジとかレモンとか使った何とかとか、いろいろあると思うんですよ。そういうものを、例えば神奈川県の鎌倉、箱根、横浜のいろいろな観光地があるわけですから、そういうところでしっかりと連携を取って、ここでやはり農業、かながわブランドの強化というのは、そういうことも使って強化ができると思うんですけれども、観光課長、どうですか。

観光課長 かながわブランド、いろいろ神奈川県にブランドあります、なでしこブランド、かながわブランド。そういったものについては、例えばそごうにあるかながわ屋、そういうところで期間限定であったり売ったりもしておりますし、先ほど答弁で申し上げました大河ドラマ周遊のデジタルラリーですね、あれは周遊していただいてポイントでスタンプを押すものなんですけれども、そこにもグルメ関係のスポットも載せておりますので、是非そういう周遊していただく方たちにそういうところにも寄っていただいて、神奈川県のそういった食べ物を楽しんでいただきたいということで、プロモーションについても行っております。

石川(裕)委員 そういうホテルとかそういうところで単発ではなくて、かながわ屋とかそういうところで売ることも大事なんですけれども単発じゃなくて、やはり農畜産物、計画して販売先があるということが私は大事だというふうに思っているんです。よく何とか産、例えば北海道フェアとか、デパートとか百貨店とかでいろいろありますけれども、そういう期日限定でやることも大事ですけれども、それもPRです。でも、そういうせっかく県外からお越しいただいている方が宿泊をされることが多いと思う、県内の方もいらっしゃると思いますけれども、そういう中で、せっかくですから神奈川県の畜産課長お勧めの伊勢原の牛乳だったり、そういうものをしっかりとホテルで使ってもらう。こういう取組を、せっかくですから県の中で連携をしていただいて、そしてそれを継続的につなげていく。学校もそうですけれども、そういう消費の
連携の仕方もあると思いますので、是非そこの連携をお願いしたいというふうに思います。