石川(裕)委員 早速質問させていただきます。先行会派からるる質問ありましたけれども、まず、神奈川県民ホールの改修の取組について伺わせていただきます。他県、1都3県ですね、神奈川県近郊のところで神奈川県民ホールと同規模のホールというのはどれぐらいあるのかということと、それと、それを踏まえて県民ホールの必要性というものを課としてどのように捉えられているのか、お伺いいたします。

文化課長 まず、神奈川県内で同規模のホールということで、2,000席を超えるようなホールということでお話しさせていただきますと、みなとみらいホールが大体約2,000席、あと川崎市のミユーザ川崎、カルッツかわさきといったあたりが2,000席規模のホールだというふうに認識をしております。それ以外では、もう少し座席数が少ない1,800とか1,500とか、そういったホールだと考えております。こうしたホールと比べて県民ホール、じゃどう違うのかというようなお話かと思いますけれども、例えばミユーザ川崎やみなとみらいホールといったところについては、席数的には2,000席以上ということで、県民ホールのほうがさらに500ぐらい多いというのはございますけれども、おおむね似たような規模だと考えておりますが、この二つはクラシック音楽を中心としたような、どちらかというと音楽中心のホールだというふうに考えております。そういったところ、やはりグランド・オペラ、先ほどの答弁でもございましたがグランド・オペラやグランド・バレエといった大がかりな舞台セットみたいなのが必要な公演のときに必要となる大きな袖舞台というのを備えていないような施設になっております。一方、現状もそうですし、今回委託事業者のほうから提案があった3パターンにつきましても、これはグランド・オペラ等に対応できるような袖舞台を上手、下手側にもそれぞれ配置したような案になってございまして、この点は大きな違いではないかと考えております。このように他のホールとは実施できる公演の種類が違ってきていると、そのように考えております。

石川(裕)委員 今、県内は教えていただきました。他県、1都3県とお伝えをしたんですけれども。

文化課長 1都3県におきましても、例えばグランド・オペラとか海外のそういった大きな規模の、要はセットも大きくて出演者数も多いと、そのようなオペラ公演ができるのは、東京都でも2か所程度、東京文化会館でありますとかンNHKホールでありますとか、そういったところ。あと、県内、ちょっと規模は小さいですけれども、横須賀芸術劇場なども舞台的には設置自体は可能だというふうには聞いております。

石川(裕)委員 埼玉とか千葉とか、その辺のお話が今なかったでしたけれども、そういう中で類似施設の調査、分析による県民ホールの特徴という形で御報告がありますけれども、具体的に類似施設というのはどこを参考にされているか伺いたい。

文化課長 全国とか首都圏、当然そうなんですけれども、2,000席とかある程度規模が大きなホールというのをいろいろと参考にしながらということになります。先ほどちょっと、再度のお話ですみません、回答で漏れておりましたが、埼玉、千葉にはグランド・オペラを大体実施しているような余り実績がないというふうに聞いております。多分、舞台がそういう設定になっていないというような認識でございます。なので、そういったところもちょっと参考にしながら今回の調査は行われたと。例えば2,000席規模で、当然オペラとかできるようなところも見ていますし、それ以外にも参考にしながら調査をしたと、そのような認識でございます。

石川(裕)委員 具体的にというところなので、例えば差支えなければ、どういう施設と比較をしているのかということを教えていただきたいのと、あともう一つ、県民ホール、先ほど必要性というところをちょっと確認させてもらいましたけれども、県で県民ホールを持っていない都道府県というのはあるんでしょうか。

文化課長 参考にしているところ、いろいろと参考にしている。例えばちょっと一例で申し上げさせていただきますと、試算をしたときの例えば単価なども、類似施設なども見ながらということでやらせていただいております。そういったところについては、例えば建設済みのもので言えば、熊本城ホールであるとか、あきたミルハスというような劇場、また、計画中のものでは仙台市の音楽ホールとか国の国立劇場なんか、そんなものをいろいろと参考にしながら検討したというふうに聞いております。あと、他県のということだと思いますけれども、他県につきまして、規模はちょっと多少差はありますけれども、ほとんどの都道府県でホールを所有しているというふうに聞いておりますけれども、音楽専用とか舞台芸術とかの専用のホールというのの所有に関して言うと、大阪府、佐賀県、青森県、沖縄県あたりについては所有はしていないと認識をしております。ただし、舞台芸術とか文化芸術専用のホールを所有していない県におきましても、県がアリーナでありますとかコンベンション施設を所有しておりまして、コンベンション施設内のホールがあったりとか、そういったことで都道府県の施設でコンサートなどはやっぱり実施をしていると、そのような状況でございます。なので、そうしたことを考えますと、専用ホールはないとしても何らかの舞台芸術の公演の場はどこも持っているのではないかと、そのように考えます。

石川(裕)委員 私も県民ホールが必要だというふうに認識をした上で質問させていただいておりますので、必要ないというあれじゃなくて、必要性がどういうところにあるかということをきちんと県民の皆さんにお伝えしなければいけないと、こういう質問をさせていただきました。そういう中で試算パターン、これは案として出されている3案ありますけれども、案1、案2というところで席数が2,000席を越えている、案1、案2は超えています。これが、県民ホールの必要性、今御答弁いただいた中で2,000席以上を構えているホールというのはなかなかない、袖舞台とかもあるところもなかなかないというところで理解をさせてもらいましたけれども、この案を見ると、その中で一番下のところの駐車場、そしてレストラン・カフェというところなんですけれども、案1のほうが大ホール、中ホール、これ席数のところでいくと案1のほうが大きい。しかし、レストラン・カフェは、これ矢印が下になっているということは、比較して小さくなっているということになっています。それで、120台だというところで、案2のところでいうと、今度はカフェで100台というところですけれども、この辺の考え方というんですかね、これはどういう形になっているんでしょうか。

文化課長 今の案1、案2なんですけれども、まず、大ホールについては、当然案1が大きいというような形になっておりますけれども、これを考える際に単純にホールの大きさを積み上げていくだけではなくて、実際のあの今の敷地で建てるとしたときに配置が可能かということを委託事業者のほうは、ちょっとそういう想定もしながら案をつくったというふうに事業者からは聞いております。そうした中で、カフェ・レストランについても現行ホールと比べればやはり少なくなっているとか、駐車場についても、本当は駐車場ももう少し置きたいというような希望がある中で、実際配置が可能であろうと考えている範囲内でこのような案を設定したと、そのように聞いております。

石川(裕)委員 もう一度繰り返しますけれども、この案1、案2のところでいくと、案1のほうが席数も多い、なおかつレストランもある、駐車場も多いんですね。案2のほうは、大ホールのほうでいくと200席少ない、案1に比べてですね。それなのにかかわらず、レストランがなくなっている、駐車場が20台減っている。この1と2の違いというのは、建物の大きさ、建て替えが前提ですけれども、という理由なんでしょうか。

文化課長 そうですね、こちらは建て替えたときの案になりますけれども、建て替えた場合に、案1というのは、まずある程度積み上げていって、今の施設に比べて規模が大分それなりに大きくなっていると、敷地面積が増えているというような案になります。案2については、例えば敷地面積が増えると試算するときにやはり建設費用も上がるということもありますので、今の敷地面積に近い形に入るように委託事業者のほうで想定をした案ということで、絞れるところを絞っていると。なので、席数も少なくなっていますし、レストランのスペースも絞ったりとか、駐車場も少なくして、今の面積に近い形にした案と、そのような提案だというふうに認識しております。

石川(裕)委員 そうすると、もともとのベースがちょっと違う、この比較の中でいくと、案3というのは、もう駐車場40台というところですから、敷地の面積も非常に少ないものだというふうに理解をしますけれども。先ほどもありましたけれども、駐車場とか搬入のところのスペースが狭いとか、そういうのがある中でいくと、例えば案2の中で同じような大きさを取れば、席数は減らしたとしてもそういうことは可能だというふうに理解しますけれども、そこはまたこれから、これ案の段階ですからこれ以上はあれですけれども、どういう、案の中でもきちんとそこら辺はもう一回検討し直していただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。

文化課長 今議員からもお話ありましたとおり、今回はあくまでも案ということで仮定で置いている案になります。ただ、案2につきましても、業者から求められている最低限これぐらいあれば上演とかそうのはできるだろうという案になっているというふうに聞いておりますけれども、やっぱり広さ的な余裕であるとか、そういったものは十分ではないという、結構ぎりぎりな案になっていると、そのように聞いております。案1については、当然そういったところの要望も踏まえて、ある程度十分な広さがあるという案になりますので、実際に今後検討していく、もし建て替えになった場合ですけれども検討していく際には、細部がどういう配置になって、どのような例えば通路のスペースを取るのかとか、そういったことはまた再度詳細に詰めていくと、そのような流れになってきます。

石川(裕)委員 ぜひ、そこの点もしっかり詰めていただきたいと思います。あと、先行会派のところでもお話がありましたけれども、閉館後から再開までのこの不透明さが、多分今までも質問何回かありましたけれども、その点が皆さん心配されている部分だというふうに思うんです。閉館から次の再開までの具体的なスケジュール、例えば横浜市とこういうことがあるよとか、そういうことがなかなか見えてこないので、皆さん、もやもやした形でなかなかどうなんだ、どうなんだというふうな形になると思うんです。あらあらでもあれですけれども、その横浜のスケジュールもあります、市のね。県民ホールのスケジュール感もあります。でも、これが先ほどもありましたけれども、横浜市の案が出てこなかったら県民ホールがずっと閉館になってしまうようだと、これはまた違うと思うんです。そういう中でいくと、横浜市のまちづくりの案もありますけれども、そういう中でも県民ホールとしてしっかりとスケジュール感というものを組むべきだと、組む必要があると思うんですけれども、その点はいかがですか。

文化課長 そのスケジュールにつきまして、先ほど少し答弁させていただいたとおり、横浜市の状況をただ待っているということではなくて、こちらとしても速やかに進めて、できるだけ休館期間を短くなるように進めていきたいと考えております。その点については、横浜市にもこちらの意向としては伝えさせていただいていて、例えば検討についてもできるだけ急いでもらえないかと、そのようなお話もしているところです。とはいえ、横浜市のそういった全体のまちづくりと相反する形での整備ということも、それはそれであのエリアに建物を所有している立場としても無視をして進めるというわけにもいきませんので、ちょっとそのあたり、まず我々で進められるところはしっかりと進めると。もし横浜市のほうが、例えば余りにも動かないとか、そういった場合については、例えば、じゃちょっと横浜市はそれは置いておいてとか、そういったまた別の可能性も検討していく必要があるのかなと思っておりますけれども、ちょっと今横浜市がある程度早く出てくれば、当然そちらも見なければいけないと思いますので、そういったものも含めて、ちょっと今幅広く検討しているところでございます。

石川(裕)委員 幅広と言えばあれなんですけれども、基本的にはやっぱり県民ホール、先ほどもお話がありましたけれども、県内でもなかなかそういう2,000席以上のホールというものがないという中で、やはり県民のニーズというのがあると思いますし、その点においても、そういうスケジュール感として県として進めるところはじゃどういうことなのかというようなことも含めて、スケジュールをぜひ出していただければというふうに思います。