石川(裕)委員 続いて、代表質問で行いました観光施策の質向上と経済波及効果で御答弁いただいた内容について、少し確認をしてまいりたいというふうに思います。今回代表質問で質問させていただきましたけれども、先ほど少し先行会派でもありましたけれども、観光客が特定地域に集中することがないよう分散化を図った上でという御答弁を知事からいただきました。少し先ほどの答弁の確認をさせてもらいたいんですけれども、オーバーツーリ
ズム対策で様々、警備員がどうだとか、誘導員は50名いたとか、ボランティアの人が何名とか鎌倉の事例で挙げられていましたけれども、これは県の取組なんですか。
観光地域連携担当課長 先ほどお話ししましたのは、地元の市町村が主体的に取り組んでいるということになります。
石川(裕)委員 先ほどの答弁だと、何か県が進めたような話みたいにちょっと少し聞こえたものですから、確認させてもらいましたけれども。そういう中で再度の御答弁の中で、県として広域行政として協力をしていくというような御答弁もありました。そして、広域的観点からもぜひ協力をしていきたいというところでいくと、県は何をやられるんですか。
観光地域連携担当課長 県といたしましては、まず、県全体としては、マナー違反のところがオーバーツーリズムの原因の一つというふうにも考えておりますので、マナー違反に対して、特に外国人の方々に対してTokyo Day Trip Kanagawa Travel Infoというところがございますので、その中で多言語でマナーに対しての啓発をしております。それから、もう一つは全体としての話になるかもしれませんが、デジタルラリーもろもろ含めまして、また、かながわ観光連携エリアを強くしていくというようなことによって県内の観光客を分散、周遊をさせる。これによって、一部の地域に集中をすることを少しでも緩和をしていこうというふうに考えております。加えて、箱根町や鎌倉市、それから藤沢市等のオーバーツーリズムが懸念をされている市町村に対して、国と共にオーバーツーリズムの未然防止、抑制に関する会議等に参加をいたしまして、意見を聞き、情報を共有しながら進進めているというところが、現在県として対応しているところでございます。
石川(裕)委員 今市町村の藤沢市の話とかも出てきました、箱根町という話も出てきましたけれども、オーバーツーリズムということとマナー違反と私は基本的にはちょっと少し違うものだというふうに思っていますけれども。例えば前の委員会でもお話をさせてもらいましたけれども、小町通りが混むこと、お客さんがたくさん来てくれること、これは別にいいことだというふうに思います。ただ、そこにマナー違反があって、観光客、地元の方が迷惑をする、これが問題だということだというふうに理解するんですね。そういう中で、今県でいろいろ言われていますけれども、市町村から県にオーバーツーリズム対策としてこういうことをやってほしいということはあるんですか。
観光地域連携担当課長 現在県に対して県内の市町村から、オーバーツーリズムの対策に対して具体的にこういう援助をしてほしいとかというような依頼は現在ないというふうに考えております。
石川(裕)委員 市町村からオーバーツーリズム対策の要望は県に対してないと、でも、県はオーバーツーリズム対策を市町村に対してやっていくと。どう協力をするんですか。
観光地域連携担当課長 県としては、オーバーツーリズムになる手前の段階でですね、まず県としてはさらにできるだけ多くの観光客の方に来ていただいて県内を活性化をさせていきたいというふうに考えております。その中で、今既に多くのお客様が詰めかけている一部の観光地に集中をさせないように、できる限り分散化をさせていくことによって県全体としての県内活性化にもつながりますし、一部の地域がこれ以上オーバーツーリズム等の問題で悩むことがないようにできないかということで、今のような対策を進めているということになりますので、結果的に市町村に対しても混雑につながらないような施策につながっているというふうに考えております。
観光振興担当部長 課長の答弁、少し補足させていただきます。委員のほうから市町村のオーバーツーリズムに対して県のほうに何か要請がないのかというお話ですけれども、それにつきましては、例えば鎌倉の鎌倉高校前の特定の踏切に対して、県に対して何か警備員の配置だとか何か特別な支援をしてほしいというような話はございません。また、箱根に関しましても、例えば交通の混雑がございます。これは、もしかすると県土整備の部門については道路の整備とか、そうしたような依頼はあろうかと思いますけれども、我々観光部門に対して特別何かをしてほしいというような依頼はないところでございます。ただ、しかしながら、オーバーツーリズムというのは、どこでどういうような状況で発生するかというのは分からない中で、我々としては県の特定地域に観光客が集中しないように、そのためにはやはり県として何に取り組むかという中で周遊ですとか分散化が必要だということで、先ほど課長が答弁しましたとおり、デジタルスタンプラリーですとかモデルコースの提案、それからデータを活用した人流の分析、こうしたことを県として取り組んでいるといったところでございます。
石川(裕)委員 るる御説明いただきましたけれども、そういう中でオーバーツーリズムの問題、また今後やっていきたいと思いますけれども、今日は御答弁いただいた観光客を特定地域に集中させることができない分散化、デジタルスタンプラリーのお話をいただきましたけれども、先ほどの御答弁でいくと、ちょっともう一回数字の確認なんですけれども、デジタルスタンプラリーに4,000人と言いましたかね、それで、もう一つ何か2,000人という数字があったと思いますけれども、これもう一度確認させてもらっていいですか。
観光振興担当部長 令和4年度の鎌倉殿の13人をテーマとしたデジタルラリーにつきましては、5か月間で参加の方が4,500人ほどいたということになります。それから、昨年度令和5年度に実施をいたしました東海道をテーマとしたデジタルラリーにつきましては、3か月で約2,700人ほどの参加をいただいた、そういったことで答弁をさせていただいたところでございます。
石川(裕)委員 今の数字確認させてもらいましたけれども、これ分散化という中でいくと、県内を訪れていただく観光客、入込観光客数の目標値というのはあったと思いますけれども、その4,000人とか二千何百人という数字が本当に分散化の数字の中のどれぐらいのパーセントなのかというところと、今のデジタルスタンプラリーのところでいくと、訪日観光客ではなくて、どちらかというと日本、鎌倉殿の13人というのはNHKの大河ドラマがあった中で日本人が中心のデジタルスタンプラリーだというふうに思うんですけれども、このオーバーツーリズム対策もそうですけれども、訪日、神奈川県に来県いただいている外国人観光客向けの何かそういうデジタルスタンプラリーのような分散化するような施策というのは何かあるんですか。
観光課長 委員、入込観光客数が県として目標がありますと、そのうち4,000人というのがどの程度だというお話で、ちょっと電卓なくて率まではあれなんですけれども、コロナ前でございますね、コロナ前は本県の入込観光客数は2億人を超えていたということになります。それがコロナで令和元年から令和2年度に移る中で53%ぐらいになってしまいまして、ほぼ半減という形です。今直近分かっている令和4年度は、1億6,000余万人という形が入込観光客数の実績となっていると。それで、先ほどのスタンプラリーの4,000人とか2,000人とか、率にすれば少ないんですけれども、県の入込観光客というのは県だけの取組で達成するというようなお話ではなくて、市町村の取組とか民間事業者の取組、そういった取組が結果として入込観光客数という形に跳ね返ってまいりますので、ちょっと率として4,000人を分子にして、例えば1億人を分母にしますと、率としてはすごく小さくなってしまうんですけれども、県の取組としては4,000人というのはかなり好評だったというふうに私は考えています。
観光プロモーション担当課長 外国人観光客の誘致に当たっての分散化の取組でございますけれども、例えばでございますけれども、多言語観光情報ウエブサイトにおきましては、神奈川の多彩な魅力につきましてモデルコースという形で多様なコースを御案内してきたというところでございます。
石川(裕)委員 モデルコースを出されたんであえて質問しますけれども、モデルコースをつくられて、じゃそのモデルコースに何人ぐらいのお客さんがいらしたのか。
観光プロモーション担当課長 モデルコースにつきましては、個人、団体のお客様の参考になるようにということで御案内しているものですので、客数という形での把握はしておりません。
石川(裕)委員 分散化をしていくと言葉で言うのは簡単かもしれませんけれども、なかなか具体的な施策として、今外国人観光客、訪日観光客で日本に来てもらう、そして神奈川に来てもらうという中でいくと、それでも今、鎌倉が人気だったり箱根が人気だったり横浜が人気だったり、そういう地域に偏っているという中で、国は当然いろんな国からまず日本に来てください、神奈川県は、じゃ日本に来てくれたんだったら神奈川県に来てくださいという、こういう役割分担がある種あるように思います。そういう中で、じゃ神奈川県として横浜、鎌倉、箱根という三大観光地がある中で、それ以外に分散をしていこうということじゃないですか。今でいくと、今モデルコースをつくりましたけれども、それはどれぐらいに分散しているかは分かりません。デジタルスタンプラリーも4,000人という数字はすごい数字だと、課としてはすごい数字だというふうに理解をしますけれども、でもそれが本当に分散化につながっているんですかという質問なの。今年度、同じことをやるんですかという質問です。
観光課長 デジタルスタンプラリーについては、分散、周遊の効果があるという形で我々は考えていると。また、我々の取組としては、観光かながわNOWというような形で、そこで周知を図っていくというような取組を進めていると。今年度というお話ではないんですけれども、例えばの話させていただきたいんですけれども、横浜市の瀬谷のほうで今後園芸博覧会が開催されますね。GREEN×EXPO2027でございます。これが開催されますので、この開催に合わせて、機運醸成と合わせて、県内の花のスポットを広く御紹介させていただく形を考えています。こうした花をメインコンテンツで県内に訪れる観光客の皆さんを周っていただくような、そういった取組もやっていきたいなと考えているところでございます。
石川(裕)委員 EXPOはまだ2027年ということですので、まだ先の話ですので。という中でいくと、それまでの間の施策は何なのかということは、今後また検討していただきたいというふうに思います。ちょっと時間がないので先に進みますけれども、次に、高付加価値コンテンツの推進ということも答弁の中で言われていました。富裕層を対象とした観光コンテンツと販売促進を進めるという御答弁いただきましたけれども、具体的にどのような高付加価値のコンテンツなんでしょうか。それが幾つぐらいあるんでしょうか。
観光プロモーション担当課長 海外の富裕層向けの高付加価値コンテンツにつきましては、令和2年度から開発を進めまして、これまでに27件開発しているところでございます。例えば、大山の阿夫利神社に併設されたカフェやに巫女による神楽舞を貸切りで楽しむといったコンテンツですとか、箱根の旧街道を専門のガイドと一緒にトレッキングしていただくコンテンツ、そういったものがございます。
石川(裕)委員 横浜スカイクルーズとかプライベートクルーズとか、こういう資料も見させていただきましたけれども、実際令和2年度からこういう高付加価値コンテンツというものをつくられていると思うんですけれども、どれぐらいの方がそれを活用、利用されているのかということと、高付加価値というわけですから、それなりのお値段で販売をされるものというふうに理解しますけれども、大体どれぐらいの例で言うと、平均するとまたあれになっちゃうんですけれども、例えば一番高いもの、どういう金額でどういうものがあるのか、教えていただけますか。
観光プロモーション担当課長 高付加価値コンテンツの販売状況でございますけれども、昨年度末までに24件を販売いたしまして、163人の総客がございました。その中で一番高額だったものが、先ほど申し上げました大
山を楽しんでいただくコンテンツが総額で約120万円で販売したといった事例がございます。
石川(裕)委員 令和2年度から進められていて、コロナ等々もありましたから、なかなか思うような誘客というのは結びつけなかった部分は差し引いても、じゃ今度163人が今後コロナが落ち着いた中でいくと、どれぐらい本当に販売数に結びつくのかというところは、きちんと効果測定というものをしていただきたいというふうに要望しておきます。そういう中で、観光消費額の増加についても御答弁がありました。観光消費額のところの増加というのは、第5期観光振興計画でずっと観光消費額が上がるようになっているんですけれども、現時点での観光消費額の増加目標額はどのように設定されているのか、もう一度確認をさせていただきたい。
観光課長 現行の観光消費額でございますけれども、設定の仕方につきましては、国が2030年まで訪日外国人旅行者数、消費額目標を定めました、明日の日本を支える観光ビジョンというものがございます。国内旅行の消費額の年の伸び率は0.5%でございますね。訪日外国人に当てはめますと6.5%になっていると。こうした数字を参考に、本県の観光消費額の推計をさせていただいたところでございます。
石川(裕)委員 そういう中で、計算方法はあれですけれども、2024年は9万490円、訪日外国人の観光消費額ですね。2026年には10万2,320円、そういう目標になっていますけれども、代表質問でもあれですけれども、ちょっと2022年の数字が分からないので、2023年の動向、こんな感じだろうというイメージはあると思うんですけれども、この今目標に対して県としてこの目標額は達しているということなのか。もし達しているんであれば、それなりの施策の効果というのは出ていると思うんですけれども、達していないのであれば、また少し新たな施策というが必要だと思うんですけれども、その辺の認識というのはどうなんですか。
観光課長 目標値でございます。議員から質問いただいた目標値なんですけれども、去年度の数字は御説明ありませんでしたけれども、まだ分かっていないので、実際達しているか達してないかということにつきましては、まだ分からないという状況でございます。実際それはいつ分かるのかといいますと、これから市町村のデータが上がってきます。それを取りまとめて国に報告するような様式とか計算を加えた上で出しますので、どうしても12月頃に
なってしまうと。12月頃にその数字が出てきますので、その時点で、議員御指摘のとおり、達しているのか達してないのかというところを少しちょっと検討というか、判断させていただきたいと思います。
石川(裕)委員 目標というのを立てて、当然後からきちんとした数字というのが出てくると思うんですけれども、やはり一定程度の動向をやっぱり拾っていかないと、次の施策というのはなかなか、じゃ12月まで待って、じゃ、どうやって消費単価を上げていこうとなるのか、ああ、この施策合っていたんじゃないかというような判断というのは、なかなか難しいと思うんです。そういう中で、もう当然やられていると思いますけれども、今じゃ昨年度はどれぐらいの数字、各市町村今数字出す、市町村ごとに発表されていますから、そういう発表されているところ、特に観光地はもう大体出ているじゃないですか、そういうところの数字を拾っていった中で、じゃ消費単価というのは大体見えてくるというふうに思いますので、ぜひそういうところは早めに拾っていただいて、早めに次の施策に生かしていただきたいということを要望して、私の質問を終わります。