石川(裕)委員
次に、今申し上げましたかながわグランドデザインについて、一つ質問をさせていただきます。
このかながわグランドデザインの中で、里地里山のところがあります、自然のところです。ここのページのところから少し質問をさせていただきます。
この里地里山のところで、今後の課題と対応の方向という部分が出ています。
まず、ここから先に伺ってまいりますが、里地里山保全、117ページです。豊かな恵みというところの下段のところに、保全活動の検証評価を行い、更なる県民参加を促す普及啓発を推進ということが書かれています。これは、里地里山の保全活動に取り組んだ方が、2015年度に比べて、2016年度は少し数字的には減少をしているという中で、課題としてこれが出されていると思いますが、具体的に、更なる県民参加を促す普及啓発というのは、どういうことをやっていこうと思われているのか伺いたいと思います。
農地課長
保全活動の更なる検証評価につきましての御質問でございます。
毎年、里地里山の保全活動につきましては、実際に保全活動を行っております活動団体、確立したテーマで活動している各活動団体の意見等を伺うとともに、あとは大学の先生やNPOで里地里山の保全活動に詳しい方々から、毎年の各団体の保全活動に対する評価をいただきまして、それを翌年度の団体の活動にアドバイスしていくということでございます。
更なる県民参加を促す普及啓発活動を推進という部分でございますが、この部分につきましては、県民の方々に県内の里地里山を知っていただくということが県民の参加を促すのに一番効果的だと考えておりまして、まずは県で公開しています里地里山のホームページやフェイスブック等に、今後、保全活動を実施しております団体の活動場所への行き方や年間を通じたイベント情報などを詳細に掲載することなど、充実させることによって、更なる県民の参加を促していきたいと考えております。
石川(裕)委員
今、御答弁を頂きましたが、今の活動ということで、フェイスブックだとかそういうことは、今まではやられていなかったのですか。
農地課長
今までも、各団体の作成しておりますホームページ等のリンクを貼ったりするとともに、県で認定した団体につきましては、大まかな場所や活動内容についてはざっくりとした形では掲載してあったのですが、詳細な部分については掲載しておりませんでした。今後はさらに詳細な情報を提供していきたいと考えております。
石川(裕)委員
もう一つ質問があります。その後に多くの県民の皆様に訪れてもらうため、里地里山の魅力を広くPRするという課題も出ています。今のフェイスブックのことも含めて、このPRというのは、これはまた別のことなのですか。
農地課長
先ほど御答弁しましたフェイスブック、ホームページに加えまして、例えば県が開催するイベントの開催時に、活動団体の方に来ていただいて、地域の農産物であったり加工品であったり、そういったものを販売していただくとともに、紹介を行っていきたいと考えております。
石川(裕)委員
分かれば教えていただきたいのですが、今までのホームページとかフェイスブックだとかということで周知をしていくということなのですが、どれぐらいの方がそのフェイスブックやホームページを見ているという数字はあるのでしょうか。
農地課長
ホームページのアクセス数については、今手元に資料はないのですが、フェイスブックにつきましては500人程度のフォロワーがいる状態でございます。
石川(裕)委員
その500人のフォロワーをどう増やすかということの取組はなされないのでしょうか。
農地課長
フェイスブックの部分の紹介につきましてもホームページで行っておりますので、まずはホームページにフェイスブックのアドレス等を掲載した中で周知を図っていきたいと考えております。
石川(裕)委員
今はそれはやられていないのですか。
農地課長
今はやっておりません。
石川(裕)委員
そうやって少しずつ広げていっていただきたいのですが、PRは、まだ不足していると思っています。
ただ、そういう中で、少しこのことについて質問をしてまいりますが、まず里地里山のところなのですが、このかながわグランドデザインで、2015年度が5,365人、そして2016年度が4,812人、目標数値は達成していますが、先ほども申し上げましたとおり、前年度比からすると500人ぐらい人数が減っています。まず、この要因は理解されていますか。
農地課長
2016年度に里地里山の保全活動に取り組んだ人数が前年度と比較して減少している要因でございますが、二つ要因が挙げられます。
一つ目の要因といたしまして、2015年度は、その年限りで、県と大学との連携事業によりまして、多くの大学生が県内各地の里地里山での保全活動に参加しましたが、2016年度は、これがなくなってしまったということによるものです。
二つ目の要因といたしましては、2016年度は、悪天候などで4団体が行う予定だった5回のイベントが中止されたことなどにより、人数が減少したものでございます。
石川(裕)委員
要因というものが理解されているという中で、今、大学の参加が翌年はなくなってしまったということですが、これは何でなくなってしまったのでしょうか。
農地課長
具体的に申し上げますと、県と大学との連携事業ということで、2015年度と2016年度の2年間の事業で行っております。2015年度では、まず初年度ということで、具体的には、横浜国立大学の学生が県内各地の7箇所の里地里山に赴きまして保全活動を行いましたが、2016年度は、その実績を踏まえまして取りまとめるということで、現地での活動はなされなかったということでございます。
石川(裕)委員
そういう中で、今後、2018年度までに5,000人という目標値を立てられておりますが、その中で伺いたいのは、この里地里山の保全活動に対する県の仕組みはどういうふうになっているのか伺いたいです。
農地課長
県では、平成20年度の4月に施行しました神奈川県里地里山の保全、再生及び活用の促進に関する条例に基づきまして保全活動が行われている、あるいは活動の機運が見受けられるなど、里地里山の保全が図られると認められる地域を、市町村長等の申出によりまして、県が里地里山保全地域として選定します。そして、選定した地域内で保全等を行う団体と土地所有者との間で締結された活動に関する協定を県が認定し、その活動に対して支援する仕組みとなっております。
石川(裕)委員
その中で、神奈川県の中では、今20地域、23団体が活動されていると伺っています。県は、その団体に支援事業費として、本年度は815万円余の計上をして支援を行っていると思いますが、この815万円について、どんなことに支援をされているのか、それぞれの具体的な内容等を教えていただければと思います。
農地課長
認定協定活動団体支援事業費の内訳と補助金額でございますが、一つ目は、農林地の保全及び再生に要する費用といたしまして718万9,000円、二つ目といたしまして、体験教室、見学会、調査などの活動に要する費用として80万9,000円、三つ目が、資機材の購入に要する経費として16万円、これらの三つの経費に対して支援を行っております。
この補助金なのですが、県ということではなくて、市町村を通じて交付されていると思うのですが、県は本年度、幾つの市町村に対して交付をするのかということと、聞くところによると、県の補助にプラスして市町村が補助を出しているところもあると聞いているのですが、その市町村というのはどれぐらいあるのか教えていただきたいです。
農地課長
本年度、補助金を交付している市町村は、川崎市をはじめとしまして10市町でございます。そのうち、厚木市、小田原市、南足柄市、箱根町の4市町が県の補助金に上乗せの助成を行っております。
石川(裕)委員
今後、この認定団体が増えていく可能性はあるのでしょうか。
農地課長
可能性はあると考えております。
石川(裕)委員
その中で、今815万円余の予算という中でやっていますが、認定団体が増えていくと、当然予算も増えていく、逆に言うと、1団体ごとに予算が団体に対して削られる、少なくなる。どういうやり方を考えられているのか。
農地課長
あくまで予算は限られたものでございますので、やはり上限を設けた中で支援していきたいと考えております。
石川(裕)委員
最終的にどれぐらいの団体が、今、来年度、再来年度において予想される団体数はあるのでしょうか。
農地課長
現在23団体を認定しておりますが、毎年、一つの団体、それぐらいは増やしていきたいと考えております。
石川(裕)委員
1年に1個ですか。
農地課長
そうです。
石川(裕)委員
23団体が24団体、25団体という形で、今、年ごとに増やしていきたいということだと思います。おっしゃるとおり限られた予算の中で、里地里山を守っていく団体に対しての補助というのは、今御答弁ありましたように、川崎市にもそういう里地里山を守っていただいている方がいらっしゃいます。その方からお話を聞くと、厳しい予算の中で、そして御本人たちの持ち出しもある。そういう中で一生懸命里地里山を守っているというお話も聞いています。神奈川県の厳しい予算の中ですが、里地里山がもたらす恩恵は、広く県民が享受するものだと思います。この辺は次世代に引き継いでいただくように頑張っていただきたいと思います。よろしくお願いします。