神奈川県観光振興計画について

石川】県では、2019年度から2021年度まで3年間の計画で神奈川県観光振興計画を策定・推進している。観光振興計画には、「MICEの誘致」や「宿泊客を呼びこむためのナイトタイムエコノミー」など、国内外から宿泊観光客を誘致し、観光消費を高める事業の推進などが計画されている。
しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大防止を考えていく中で、コロナ前に計画した事業をそのまま進めることは難しく、特に、外国人観光客の需要回復には時間がかかると見込まれ、計画に位置付けられた事業や計画そのものの早急な見直しが必要と考える。そこで、この新型コロナウイルス感染症の事態を踏まえ、計画において今年度予定していた事業をどのように見直すのか。
また、早急に観光振興計画の見直しを検討すべきと考えるが知事の所見を伺う。

知事】県では、観光振興計画に掲げた目標である観光消費額総額を高めるため、観光資源の発掘・磨き上げや、周遊ツアーの企画・商品化等により、消費単価の高い外国人観光客の誘致に取り組んできました。しかしながら、現在は、海外からの入国が制限されていることから、海外現地事務所を通じた情報収集や、将来を見据えた受入環境整備等を中心に事業を行うこととし、外国人観光客向けのプロモーションは、 中止又は延期しています。一方で、こうした状況にある今だからこそ、県内旅行にスポットを当てた観光振興を行いたいと考えています。
そこで、県民の皆様に、地元の観光地の魅力を再発見していただくためのプロモーションや、安心して旅行を楽しんでいただくためのリーフレットの作成などに取り組んでいきます。
次に、観光振興計画の見直しについてです。
現在の観光振興計画は、平成31年3月に改定したものであり、計画期間は、令和元年度から3年度までの3年間としています。
新型コロナウイルス感染症の拡大により、計画における指標や取組目標の達成に影響が生じる可能性がありますが、再び感染拡大が起こるおそれもあり、現時点では、影響の全体像を把握することはできません。
また、今後、国が実施する大規模な観光需要喚起策・Go Toキャンペーンが及ぼす影響も注視する必要があります。
加えて、ウィズコロナ時代の新しい観光の在り方について、中長期的な視点に立って検討を行う必要があることから、直ちに計画を改定するのではなく、令和3年度中の改定を目指したいと考えています。県としては今後とも、観光事業者や観光客の皆様のニーズをしっかりと把握し、関係団体や地元市町村と連携しながら、更なる観光振興に取り組んでまいります。

石川】観光支援について、本日の新聞で、今年の夏休みの箱根の宿泊の予約が前年の3割程度となっているという報道があります。様々な施策を考えられていると思うが、是非、夏休みの繁忙期に間に合うような支援を強く求めておきたいと思います。